NST便り-第8報-

NST便り-第8報-

23回日本病態栄養学会年次学術集会

 

2020年1月24-26日,茨城キリスト教大学 生活科学部 食物健康科学科 石川祐一教授を会長に,国立京都国際会館で第23回日本病態栄養学会年次学術集会が開催されました.

当院から資格講習受験や演題発表で、以下参加いたしました.

当院NSTからの演題発表は3題で、

①P-038 転倒を契機として嚥下障害を呈し,手術後嚥下障害が消失した変形性頸椎症の一例:小松結愛

②P-027 入院患者における服薬内容確認の必要性・重要性:中陳貴史

③P-196 自然災害時の拠点病院としての役割と課題―給食と管理栄養士の立場から―:藤井美里

また、シンポジウム7「精神疾患患者に対するNSTの関わり」で,黒川泰任が座長と基調講演(精神疾患患者栄養管理の難しさ)を努めました.

会期中は天候にも恵まれ,例年見られる比叡山の冠雪もなく、底冷えも実感できませんでした.会員数9000名越えの大きな学会ですが、今回の参加者は5400名、演題数 600題越えでした.

全国の会員に刺激され、またNST活動を邁進していきたいと強く感じました.

黒川泰任

NST便り-第7報-

NST便り-第7報-

令和2年.新しい元号でのはじめての新年を迎えました.

年末年始は例年に比べ雪の量が少なく、ほっと胸をなでおろしています. ですが、北海道の冬の寒さはやはり厳しく、体調を崩される方も多いようで,当院においてもこの時期はインフルエンザなどに感染し受診される方が後を絶ちません.インフルエンザに感染し高熱を発したり、感染性胃腸炎などで嘔吐や下痢を繰り返すことで起こる怖い症状の1つとして ”脱水” が挙げられます.脱水状態になると体の中の様々なバランスが崩れ、思いがけない症状を引き起こす場合があります.特に乳幼児や高齢者の方は水分不足を感じにくいため注意が必要です.私もNSTチームの一員として活動していく中で、脱水の怖さを改めて学びなおしました.    これからまだまだ寒い日々が続きますが、皆様,体調管理に気をつけてお過ごしください.

 

臨床検査技師 澤口春花

 

NST便り-第6報-

NST便り-第6報-

NSTチームが活動を開始して半年が過ぎました.気が付けば12月,忘年会のシーズンとなっておりました.毎年,師走のこの時期は多忙ですね.仕事を終えて宴会場へ向かい,疲れた心身に先ずはビールで乾杯でしょうか!?

ビールには独特の苦みと香りがありますが,これは原料の1つであるホップという植物の成分から得られる効果です.少々詳しく申し上げますと,苦みのもととなる樹脂と,香りのもととなる精油を併せ持っています.この香りには鎮静作用が期待できるという報告があります.以前ビール会社に在籍していた時,ホップ保管庫に入って作業をしていると,いつも何となく落ち着き,作業の手が一瞬止まるほどでした(新入社員研修時には,ホップに鎮静効果があるとは教わらなかったので,先入観があったわけではありません).

さて,長くなりましたが,最後に提案です.乾杯の後,グイッと飲み干す前に,一瞬だけ香りを楽しんでみては如何でしょうか.「心の栄養」になるかもしれません!!

町田郁子(管理栄養士)

NST便り-第5報-

NST便り-第5報-

皆様,はじめまして.言語聴覚士の磯崎孝輔と申します.

20年間,言語聴覚士としてコツコツ努めてきましたが,「NST」という新たな学びの場を,成長の機会ととらえ,自分なりに日々奮闘しております.

言語聴覚士としては「口から食べて,栄養状態を回復してもらえるように…」と,いつも考えを巡らせますが,医療の発展により「超高齢化社会」と言われる日本ですので,なかなかそうはいきません….

「超高齢化社会」なので当然なのかもしれませんが,高齢者の肺炎予防に関しては,「食事形態」,「栄養補助食品」,「食事姿勢」など,様々な研究が行われ,特に誤嚥予防については,日本は「研究熱心だ」と言われています.

日本にはおいしい食べ物が沢山あって,食べることを,単に「栄養補給」として捉えるのではなく,「味」,「香り」,「美しさ」,「情緒」そして「風情」といった沢山の要素で楽しむ文化があります.日本人が食べることに対して「研究熱心」なのは,こうした文化を大切に思う国民性(個人的見解ですが)であると,いつも感じながら仕事に取り組んでいます.こういった仕事に携われることは大変光栄なことです.

今後も,皆様の「食べる楽しみ」を支援していけるように頑張ります!

磯崎孝輔(言語聴覚士)

NST便り-第4報-

NST便り-第4報-

当院は

2019年10月1日より,日本病態栄養学会による

1. 栄養管理・NST実施施設   (19-005)

2. 病態栄養専門医研修認定施設 (N19-003)

(指定を受けているのは,東北・北海道で8施設のみ)

の認定を受けました.

NST便り-第3報-

NST便り-第3報-

日本病態栄養学会 北海道地方会

2019年10月5日(土)市立札幌病院 管理棟会議室において第2回 日本病態栄養学会 北海道地方会学術集会が開催され,当院から11名が参加しました.

11題のNSTに関係した多彩な一般演題と1題の特別講演があり,4時間の熱い研究会でした.

当院からは以下の3演題を発表し,会場の先生方の意見をいただきました.

①頚椎骨棘が嚥下障害の原因と考えられた一例

江別谷藤病院 NST 小松結愛

②自然災害時における病院栄養の対応と課題

江別谷藤病院 NST 藤井美里

③入院患者における服薬内容確認の必要性・重要性

江別谷藤病院薬剤部 中陳貴史

特別講演は女子栄養大学 大学院栄養学研究科教授 本田佳子先生による『代謝性疾患における栄養食事療法のオーダーメイドの探求―栄養指導の効果を見据えて―』で,特に糖尿病管理に関する最新知見をお教えいただきました.

当院のNST活動に大いに刺激になりました.

黒川泰任

NST便り-第2報-

NST便り-第2報-

もうすぐ今年のノーベル賞受賞者の発表時期です.その経過や業績には色々意見もありますが,やはり世間の注目度は大きいと思います.NSTや栄養に関連したノーベル賞受賞を振り返ってみました.

1923年

インスリンの発見:バンチング(カナダ),マクレオド(英国)

1937年

ビタミンCの抽出,作用機序の解明:アルベルト・セント=ジェルジ(ハンガリー)

1947年

グリコーゲンの触媒的分解経路の発見:カール・コリ,ゲルティー・コリ(チェコスロバキア)

1964年

コレステロールおよび脂肪酸代謝の機構と調節に関する発見:コンラート・ブロッホ(アメリカ合衆国),フェオドル・リュネン(西ドイツ)

1985年

コレステロール代謝の調節に関する発見:マイケル・ブラウン(アメリカ合衆国),ヨセフ・ゴールドスタイン(アメリカ合衆国)

今年はどんな業績が受賞するでしょうか?個人的には,スタチンの発見か,インクレチンの発見ではないかと期待しております.

黒川泰任

NST便り-第1報-

江別谷藤病院 管理栄養士の藤井美里です。

このたびNST(栄養サポートチーム)活動の1つとして、
ホームページで栄養や嚥下に関した一言欄を「NST便り」として始めますので、ご挨拶申し上げます。
参考にしていただければ幸いです。

まずは,NSTについて一言。
NST(Nutrition Support Team:栄養サポートチーム)とは、医師、薬剤師、看護師、管理栄養士など多職種がお互いの知識・技術を持ち寄り、
より良い栄養管理を行い、栄養状態の改善を目的として活動するチームです。
栄養状態が悪いと、十分な治療効果が得られず、なかなか回復できない場合や感染症や合併症を引き起こしてしまう場合があります。
また、私たちは若手から高齢まで、いつの時でも口から食物を食べる事が人生の大きな楽しみの一つでもあります。
しかし、時にそれが叶わなくなっていく場合もあります。このような問題を解決するためのチームです。

活動内容…
1. 「栄養管理が必要か否か」の判定
2. 「適切な栄養管理が行われているか」をチェック
3. 「最もふさわしい栄養管理法」の指導・提言
4. 肺炎などの合併症の予防・早期発見・対策の提言
5. 新しい知識・技術の紹介,啓発
6. 栄養療法の評価・効果判定

当院のメンバーは、
医師、薬剤師、看護師、管理栄養士、言語聴覚士、理学療法士、臨床検査技師、事務長で構成されています。

よろしくお願い致します。