NST便り-第43報-

ビタミンと尿検査

ビタミンを健康や美容のためにサプリメント,食品などから積極的にとられている方も多いと思われます.

ビタミンには脂溶性ビタミン(ビタミンD,A,K,E)と水溶性ビタミン(ビタミンC,Bなど)があります.脂溶性ビタミンは油に溶けやすく,摂りすぎると副作用をおこすため過剰摂取には注意が必要です.水溶性ビタミンは水に溶けやすく,摂りすぎた分はそのまま尿中に排泄されます. 

サプリメントや栄養ドリンクを飲んだあとの尿は通常より色が濃くなることがあります.これはビタミンB₂の影響で尿が蛍光イエローに着色されるためです.

また,ビタミンCは尿検査に影響を与え,潜血や尿糖などの項目が陰性化することがあります.

通常の果物や野菜の摂取では影響はありませんが,サプリメント摂取時は高濃度のビタミンが排泄されるため,健康診断などの尿検査の際には数日前から一時服用をお休み下さい.

臨床検査技師 山本 みお