NST便り-第25報-

はみがき

はじめまして.

今年からNSTのメンバーとして活動させていただいています,山岡です.

今回は,皆さんが日々行っている「歯磨き」についてお話しさせていただきたいと思います.

歯磨きの目的は,「虫歯や歯周病の予防」,「誤嚥性肺炎の予防」といったものはもちろん,「食欲の増進」,「手指の運動を促す」ということも挙げられます.

2016年の歯科疾患実務調査(厚生労働省)によると,一人あたりの平均歯数は徐々に増えており,80歳で20本以上有する方の数は,前回調査時には40.2%でしたが,今回は51.2%と大幅に増加していました.この理由として,1989年に開始された,80歳以上で歯を20本以上残そうという「8020(はちまるにまる)運動」や,「“毎日歯を磨く”ことが習慣化された」ことなどが理由と考えられています.

「歯磨き」というと,1番に思いつくアイテムは「歯ブラシ」だと思います.歯ブラシの大きさは,前歯2本分の幅が適切と言われています.大きすぎると奥歯をきれいに磨くことが出来ず,そこから虫歯になってしまうことも….

また,歯の間など磨きにくい部分は,歯間ブラシやデンタルフロスなどで汚れを取り除くことでさらに歯磨きの効果がアップします.実際に私も歯科医院で勧められ,デンタルフロスを使用しています.

また,歯の汚れだけではなく,舌に付着した汚れ(舌苔:ぜったい)があると味覚の低下を引き起こしてしまうなどの問題も生じます.無理にきれいにしようと固い歯ブラシで磨くと舌を傷つけてしまうため,シリコン製や柔らかい毛の「舌ブラシ」といったものが効果的です.近頃はドラッグストアなどでも簡単に買うことできるので,気になった方は一度手に取ってみてはいかがでしょう.

私たちがより健康な生活を送るためには,口の中を清潔に保つことが重要とされています.まずは今使われている歯ブラシや磨き方を一度見直し,お口の中の健康を目指してみませんか?

言語聴覚士 山岡しおり