News

お知らせ

地域のかかりつけ医として
私たちにできること。

私たちは患者様の最前線として
どんな時でも安心して治療が受けられるよう
心掛けております。

NST便り-第71報-

掲載日:2025.03.27

理学療法士の古宇田です.

みなさんは「糖質制限ダイエット」という言葉を聞いたことがありますか?最近知り合いが「{糖質制限ダイエット}しているんだぁー!だからお米は食べないようにしているの!」と言っていました.その話にとても違和感を覚えました.

糖質はその名の通り砂糖です.そしてお米などの炭水化物にも含まれ,またその構成単位でもあります.糖分をあまりにもたくさん食べてしまうと,もちろん太ります.摂取した炭水化物は消化酵素の働きによりブドウ糖となり,肝臓へ送られます.一部はグリコーゲンとして貯蔵されますが,さらに余剰が出た場合は中性脂肪へと変化し,皮下脂肪や内臓脂肪として蓄積されます。 内臓脂肪は,糖尿病や脂質異常症,動脈硬化などの生活習慣病の原因となります.砂糖の消化に必要なビタミン B 群やカルシウムなどの栄養素が不足し,イライラしたり,気持ちが落ち込みやすくなります.また骨粗鬆症を引き起こす原因にもなります.

そうかと言って,糖質を全く摂らないのも良くはありません.脳や身体の活動には糖質が必要不可欠なのです.人間の身体はブドウ糖と酸素から化学エネルギー(ATP)を産生し,脳はこのブドウ糖由来のATPを直接のエネルギー源としています.糖質を摂らないと,脳がエネルギー不足に陥り,集中力や思考力が低下する可能性があります[1].身体全体のエネルギー不足から,筋肉の材料となるタンパク質が分解されてエネルギー源として利用されてしまいます[2].このため,筋肉量が減少し,基礎代謝も低下します.その結果としてリバウンドのリスクが高まり,痩せにくい体質になる可能性があります.

大事なのは過剰な糖質摂取を「制限」することです.白米でなく,玄米や雑穀を混ぜたり,しっかりと良質なタンパク質を摂る,おやつを食べ過ぎない,など.

「摂り過ぎ」と「摂らなさ過ぎ」に注意して行き(生き)ましょう!

引用文献

[1] 炭水化物 / 糖質 - e-ヘルスネット - 厚生労働省 [2] 「日本人の食事摂取基準(2020年版)」厚生労働省

Columnコラム

  • 栄養サポートチームによる健康情報を発信中 NST便り
  • 江別谷藤病院の気になる情報が満載 広報誌「健康急便」
  1. 江別谷藤病院
  2. 釧路谷藤病院

Copyright ©EBETSUTANIFUJI Hospital. All Rights Reserved.

メニュー